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2ー1章取り戻せた日常

by
孝二
孝二

<⁇⁇>
⁇⁇「ククク早くその身体を寄越せ…ククク」
孝二「やめろ…来るな…来ないでくれ‼︎」
⁇⁇「何をそんなに怯えているのだ?ククク」
孝二「あ、あ…あああああ‼︎‼︎」
<エモーショナルオリジン専用キャンピングカー寝室内>
ガバッ
孝二「っハアハアゆ、夢か…」
そう言ってその夢を振り払うかのように無意識に頭を掻き毟る孝二
「まただ…またあの夢…魔女が俺を追いかけてくる夢…」
孝二{暁月たちには黙っているが俺にはある秘密がある。それはたまに霊界に巣食うものの声やこの空間には存在するはずのない声が聞こえるというものだ…
打ち明けてみようとも思ったが、精神を疑われるのがオチか、仮に信じてもらえたとしてもどう対処して良いか分からず困惑させるかもしれないと思い、ずっと隠している。そもそもあの不可思議な現象は俺が物心ついた時から聞こえていたもので俺にとっては当たり前の様になっていたし、今更いうことでもないかなと思っている。ただ知り合いのお坊さんに一度打ち明けてみたときに言われた事はどうやら俺は生まれてくる時に半人半霊の状態の魂で生まれて来てるからそれが原因との事だ。よく分からないが要するに半分死んで生まれてきた人間にこの現象が多いとかなんとか。}
そんな事を思案してるしていると部屋のドアを誰かがノックしてきた。
孝二「は、はい!開いてますよ!」
その返事を聞いて入ってきたのは意外にも北条凛だった。
孝二の頭に付いた寝癖を見て彼は
凛「寝てたのか?起こしてしまってすまなかったな…」
孝二「いえ、ちょうどさっき起きたばかりなんで大丈夫ですよ。どうかしましたか?」
凛「お前に謝っておかなければいけないことがあってな…」
孝二「誤っておかなければいけない事…ですか?」
凛「お前は俺たちのために全力で走ってくれていたのに俺はお前達を疑ってしまっただろう。その事について謝りに来たんだ」

孝二「なんだ…そんな事でわざわざ謝りに来たんですか。別に気にしてませんよ!」
凛「だが俺は…」
孝二「凛さん気にしすぎですw俺はただ全力でバトルを楽しんだ。それ以上でもそれ以下でもないです!」
凛「荻原…」
それを聞いて何か吹っ切れたかのように笑う凛
「フッ、お前は涼介にそっくりだな…性格が良く似ている。」
孝二「涼介さんにですか?」
凛「ああ、そっくりだ…お前はレイスに利用されていた俺を叱咤激励して俺の間違いを正してくれた。それだけでも充分なのにお前は俺達3人の絆を踏みにじったレイスに怒り全力で戦ってくれたな…そして俺の精神だけではなく香織の精神も取り戻してくれた…お前には本当に感謝してもしきれないよ。ありがとう」
孝二「俺が3人の役に立てたならそれで十分です!」
凛「それでな。香織にお前の事を話したら直接会って話がしたいと言ってきてな。会ってくれるか?因みに既に皆香織のところに集まっている。」
孝二「て事は俺ただの寝坊じゃないですか( ̄▽ ̄;)早く行きましょう!」
そう言い香織達の待つ部屋へ急ぐ孝二とそれを見守るかのようにゆったりとした足取りで歩く凛
<エモーショナルオリジン集会部屋>
孝二「あれ涼介さん達だけですか?暁月達はどうしたんですか?」
涼介「香織さんと一緒に買い出しに行ったよ…香織さんもずっと病院生活を余儀なくされてたからな。久しぶりに外の空気も吸ってくるのも悪くないと言ってな…」
啓介「おかげで俺達はこうして留守番してるってわけさ」
孝二「なんかすみません( ̄▽ ̄;)」
涼介「ふ、別に構わないさ…チームに参加して初のミッションがそれだと気負いもせずに済む…」
孝二「ふぇ?チームに参加って誰がですか?てかどこのチームに?」
凛「くっくっく決まってるだろう?俺たちがお前のエモーショナルオリジンに参加するんだよ。」
孝二「マジすか!(◎_◎;)凛さんと涼介さんが俺のチームにですか⁉︎」
涼介「ああ、既に申請登録は出しておいた。」
孝二「でも涼介さんの場合レッドサンズがあるんじゃ?良いんですか?」
涼介「そのことなら心配は要らない…レッドサンズ全体でお前のチームに入るという方針で決まったからな…」
孝二「ふぉぇぇ…」
松本「そんなわけだからこれからはエモーショナルオリジンのドライバーのマシンメンテは俺が担当する事になったからマシンのセッティングについて何かあればいつでも言ってくれよ」
史浩「勿論タイヤやパーツの手配だって依頼を受ければすぐに手配するつもりだ」
啓介「後な。俺はいつかお前を超えるつもりでいるからそん時までに誰にも負けんじゃねーぞ!」
孝二「が、頑張ります( ̄▽ ̄;)」
ふと気になって凛に尋ねる孝二
孝二「凛さんはどうしてまた?」
凛「孝二レイス戦の時お前が俺に言った事を覚えてるか?」
孝二「俺が凛さんに言った事ですか?」

凛「お前は言ってくれた。『俺たちにとっての本当に理想の未来を切り拓いてやる』と…そしてその通りにお前は俺達にとっての本当の意味での理想の未来を
切り拓いてくれた。二度と見ることのないと思っていたあの頃の香織の笑顔をもう一度見ることができた…その時に俺は悟った。今度は俺の番だと…
そして誓ったんだ…今度は俺が荻原にとっての理想の未来を切り拓く!とな…」
涼介「ふ、先輩、そこは『俺が』じゃなく『俺達が』でしょう?」
凛「くく、そうだったな…」
その時外からたくさんの荷物を抱えて帰ってくる聖龍と何故か拓海の姿があった
聖龍「めっちゃ重い( ;´Д`)俺も女の子だったら良かったのに」
孝二「聖龍さんの女装は勘弁ですw」
聖龍「でもこういう買い出しの時に荷物持たなくても良いのは女の子の特権みたいなもんですからね〜」
拓海「なんとなくわかるな、それ」
暁月「まあこの後ちゃんと私達の手料理ふるまってあげるから我慢しなさい。」
男性陣「アザース‼︎」
テルボウ「そういう訳だからしっかり運ぶでしゅよ!きりっ(`・∀・´)」
男性陣全員「よし、テルボウを解体してディーラーに売り捌くか」
テルボウ「ガーンΣ(゚д゚lll)」
そしてその中の一人の女性から声をかけられる孝二
雰囲気こそ違えどその女性は確かにパラレルホスピタルで会った、あの時の患者だった。
香織「もしかしてあなたが孝二君?」


凛とした雰囲気を持つ彼女にドキッとしながら孝二は答える
孝二「あ、はいそうですが。」
香織「そう緊張しなくても良いわよ。あなたの事はルクスさんと暁月さんから話は聞いてるわ。私と凛を助けてくれたそうね。」
孝二「助けたというか、レイスのやってる事が許せなかっただけで、別に助けたとか思ってないですよ」
そ照れ隠しにそう素っ気なく返すと
香織「クス、あなたも涼介君みたいなこと言うのね。そういう素っ気ないふりをするの涼介君にすごく似てるわ」
孝二「凛さんにも同じ事言われたんですよね〜自分で意識してるつもりないんですがね?( ̄▽ ̄;)」
涼介「俺もそういう意識は持った事ないよ。香織さん」
他のメンバー(全然自覚無いなこの2人)
ルクス「それにしても香織さんのオリジンが無事に機能して良かったです。香織さんの場合オリジンを奪われてから2年以上経過していたので体内で機能する確率は極めて低い状態でした。それでもこうしてしっかりと機能して日常生活にまで支障が出ないまでに回復したのは本当に奇跡としか言いようがありません。」
香織「ルクスさん、それに関してはあなたにも感謝してるわ。」
孝二「そう言えば香織さんが俺に話があるって言ってたけど…」
ルクス「正確には香織さんと言うか私がですね」
孝二「ルクスが?」
ルクス「孝二さん達も知っての通り香織さんは公式の場では死んだ人間として扱われています。この意味は解りますか?」
聖龍「えっとつまり、香織さんの第二の人生を歩むための準備をしなきゃいけないって事?」
孝二「つまりその間うちのチームで一緒に生活させて欲しいって事だな?それなら俺は良いよ!勿論みんなも良いですよね?」
孝二の問いかけに全員が頷く
そして今更ながらふと疑問に思った事を彼に尋ねる
孝二「とりあえず涼介さんたちの事は分かったけど、えと拓海さんでしたっけ?ハチロク乗りの」
拓海「あ、はい。藤原拓海です。一応俺もエモーショナルオリジンに参加希望出したんだけど…」
暁月「涼介達と拓海のメンバー登録なら既に済ましてあるわよ」
孝二「そうなんだ。それで拓海さんがうちのチームに参加したいのはどんな理由で?ちょっと気になったからさ」
拓海「レイスとのバトルの時正直秋名で孝二さんが勝つのは難しいと最初思ってたんだ。溝落しもレイスの方がしっかりできてたみたいだし。コーナーの攻めもよく分かっていて、ムカつく人だけど秋名の攻め方をよく分かってる走りをしてたから。」
孝二「確かに…あの時はレイスをちぎるか抜くかとかで頭がいっぱいだったけど今にして思えば確かにレイスの方が秋名の走り分かってた気がするかな…」
拓海「だからこんなこと言うの失礼かもしれないけど、下りの時点ではもしかしたら孝二さんの負けになるかもと思ってた。
上りのバトルが始まるまでは。上りのバトルで孝二さんのオーラがガラリと変わってそして下りで見せなかった走りを見せた時に、孝二さんのMRがゴール付近で顔を覗かせた時に俺、柄にもなく鳥肌が立ったんだ…そして見てみたくなった。もしもこんな凄いポテンシャルを秘めた人が未来を切り拓こうと本気でバトルしたらその先にどんな世界が広がるんだろうって、時空を超えたバトルの先に何が待ってるんだろうって。それが俺が孝二さんのチームに参加した理由かな」
孝二「そうだったんですね。でもこれはみんなに尋ねる事だけど本当に良いの?今のエモーショナルオリジンのチームに加わるって事はもしかしたら自分の未来や過去も変えてしまうって事なんだよ?」
凛「ふん、今更だな…それに信じれば未来を切り拓けると教えてくれたのはお前だぜ」
涼介「俺たちにとっての理想の未来をお前は切り拓いてくれた、なら今度はこちらの番だ」
啓介「それに予め決められた未来なんてクソつまんねーだろ!未来は自分自身の手で切り拓かねーとな」
拓海「そう言うわけだからこれからはエモーショナルオリジンで頑張って行くつもりだよ。まあ俺なんかが未来から来たドライバー相手にどこまでやれるか
わかんねーけどさ。でも自分の限界をそこで決めたらそこで終わりだからさ」
史浩「藤原のテクについては俺達が保証するよ。なんたってこいつはプロジェクトDで最後まで走りきったダウンヒラーだからな!」
孝二「そりゃ心強いや!」
テルボウ「それじゃ新しい仲間も増えた事でしゅし、歓迎の意味も含めて暁月たんとルクスたんには水着に着替えてもらうでしゅ( *´Д`)ハアハア」
暁月「どうやらよほど体をバラされたいみたいね…」
ルクス「テルボウ?あなたの代わりはいくらでも居るんですよ?(^三^)」
テルボウ「じゃあ香織たんで我慢するでしゅ…」
凛「もしも香織にちょっかいを出してみろ…その瞬間に貴様の解体屋行きが決まるぜ…」
涼介「同感ですね…もしそうなれば即刻松本に依頼してお前をバラさせてもらう」
テルボウ「ガーンΣ(゚д゚lll)Σ(゚д゚lll)」
孝二(やれやれ相変わらず学習しない奴だなぁ( ̄▽ ̄;))
涼介「所で荻原、今後の活動については既に決まっているのか?」
孝二「そうですね〜今のとこ天の川連合に動きも見られないみたいですし。しばらくはプラクティスでもしようかなと思いますね」
凛「それなら俺と涼介とで作り上げてきた『公道サーキット理論』を実践してみる気はないか?」




次週「公道サーキット理論(前編)」
 
更新日時:2019/05/14 19:48
(作成日時:2019/05/14 19:48)
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